高校卒業後の留学:成功のために知っておきたいこと【完全ガイド】

海外大学や留学先で見られる図書館。高校卒業後の留学生活と学習環境の一例

新型コロナウィルス感染症の収束以降、高校卒業後の進路として「海外留学」を選ぶ人が、再び増えてきました。グローバルな視点を持ち、語学力や専門性を高めたいという動機から、大学、専門学校、語学学校など、さまざまな形で海外へ意欲的に踏み出す若者が増え続けています。しかし、夢の留学生活の裏には、準備不足や抱いていた理想と現実とのギャップによって中断・帰国せざるを得ないケースも存在します。

この記事では、高校卒業後に留学を考えている方やその保護者の方に向けて、必要な準備、選択肢、そして注意点を詳しく解説します。

大学・カレッジへの正規留学

海外の大学やカレッジに入学するには、通常以下の条件が求められます:

  • TOEFL iBT や IELTS のスコア

学校や学部によって異なりますが、TOEFL iBTで最低80点、IELTS では6.0〜7.0と言われています。

  • 高校の成績の提出

学校の基準を満たしていなければならないので、成績が悪いと受け入れてもらえない。

この他、推薦状やエッセイ、課外活動実績など(特にアメリカ)が求められる場合もある。

条件に達していない場合は、語学学校でTOEFL iBT や IELTS のスコアを上げるために勉強します。英語力によってクラス分けをされ、レベルが低いクラスは、基礎英語の文法や簡単な会話の勉強をします。レベルが上のクラスになってくると目的が大学入学であれば、一般的な英語の勉強ではなく、試験対策と大学入学後に必要なアカデミックライティングやプレゼンテーションの勉強をします。

条件を満たせば晴れて「正規入学」が可能ですが、入学後も成績が常に問われ、GPA(Grade Point Average:平均評点)が規定以下になると退学処分=ビザの取り消しとなるリスクがあります。正直なところ、大学が要求するTOEFL iBT や IELTS のスコアがギリギリ取れて入学しても、実際の授業でネイティブスピーカーについていくには、なかなか厳しいものがあります。

条件付き入学・ファウンデーションコース

英語力や学力が基準に達していない場合は、大学附属の語学学校や”ファウンデーションコース”に進学し、必要なスキルや単位を補うステップが用意されています。この制度を利用することで、将来的な大学進学に備えることができますが、大学入学が確約されたものではありません。

語学学校での英語研修

もっとも柔軟な選択肢が語学学校への留学です。入学条件は授業料の支払いのみという場合が多く、いつからでも始められる1週間からの短期留学も可能で、自由度が高いです。

大学進学だけが留学の道ではありません。あまり知られていないかもしれませんが、実践的なスキルを身につけられる職業コースも魅力的な選択肢です。

  • バリスタやカフェ経営
  • 料理やパティシエの専門課程
  • 美容やメイクアップ
  • 幼児教育(ECE)
  • 音楽やアート関連

これらは多くが”Certificate”や”Diploma”として提供されており、コミュニティカレッジや専門学校で学ぶことが可能です。

必要な英語力の目安は、IELTS 5.5〜6.0程度。英語が第二言語の生徒を対象にしたESOL(English for Speakers of Other Languages)コースからスタートすることもできます。

高校卒業後すぐに海外で自立することは、精神的にも経済的にも大きな挑戦です。

直面する課題

  • 英語での授業についていけない
  • ホームシックや孤独感
  • 文化の違いによるストレス
  • 自炊や金銭管理などの生活力
  • 非常に物価が高く、日本と同等の生活をするにはお金がかかる

途中帰国の理由例

  • GPAが維持できず退学
  • ホームステイ先とのトラブル
  • ビザ更新の失敗
  • 精神的ストレスや燃え尽き症候群

これらの問題について、事前にエージェントや現地在住者に相談し、十分な情報収集をしておくことが不可欠です。可能であれば、体験入学や短期留学で、本当に自分にできるのかや現地の雰囲気を感じてみるのも良いでしょう。

高校卒業後すぐではなくても、留学することは可能です。多くの語学学校や職業コースには年齢制限がなく、意欲があれば誰でも挑戦できます。(年齢よりもむしろ健康状態の方が、ビザ発給の課題になります。)

「一度社会に出てからもう一度学び直したい」「英語を本格的に身につけたい」──そんな思いを叶えるのが、今の留学制度の柔軟さです。

高校卒業後の留学には無限の可能性があります。しかし、それと同時に自己責任と準備が求められます。英語力、目的、期間、予算、生活力──これらを冷静に見つめて、後悔しない選択をしてください。

海外での経験は、人生の視野を大きく広げるチャンス。正しい準備と情報で、あなたの夢が現実になりますように。

「後悔しない留学」を実現するためには、事前の英語学習が不可欠です。現地の生活や授業を最大限に楽しむために、今からオンライン英語レッスンで実用的な英語力を身につけませんか?詳しくはこちらをご覧ください。

海外大学や留学先で見られる図書館。高校卒業後の留学生活と学習環境の一例

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