英語の成績を伸ばしたいなら、今すぐ「反転授業型予習法」を試してみよう
英語の成績が上がらないという悩みを抱える中学生や高校生、あるいは大人の学習者の方へ。実は、「授業の前」に学ぶという、ちょっとした習慣を身につけるだけで、英語の理解度と成績が劇的に向上する方法があります。
それが「反転授業型予習法」。これは、英語力を高めたいすべての人におすすめできる、効果的な学習スタイルです。
なぜ反転授業が効果的なのか?
反転授業とは?
反転授業とは、2000年代にアメリカで始まった教育法で、現在では世界中で研究が進んでいます。従来の学校の授業が、先生の話を聞いてから練習問題に取り組む「講義中心型」であるのに対し、反転授業(Flipped Classroom)ではこれを逆転させ、自宅で予習(知識のインプット)を行い、学校の授業ではその知識を使って会話・演習(アウトプット)を中心に行うというスタイルを取ります。
英語の反転授業の場合、事前にオンライン教材やペーパーベースで新しい語彙、文法、発音、文化的背景などを学習します。そして、その後に課題に取り組み、定着を図ります。質問があれば、教師にメールなどで送っておくことができます。実際の授業では、事前に学んだ内容を使って会話をしたり、文章を作成したりします。事前に準備したプレゼンテーションを発表することも可能です。
どんな効果があるの?
- 事前に予習することで、授業中の内容が予測でき、格段に理解しやすくなる
- 自分のわからないポイントに気づき、質問力が高まる
- 知識を授業内で実際に使う時間が増えることで、記憶が定着しやすくなる
- 自発的な学習習慣が身につき、学習意欲がアップする
このように、反転授業には語学学習において非常に多くのメリットがあります。
しかし残念なことに、まだ日本の学校では反転授業を取り入れているところはほとんどありません。そこで今回は、私が長年の個人レッスンで使用してきた「反転授業型予習」のやり方をご紹介します。
自宅でできる!英語の反転授業型予習ステップ【中学生編】
反転授業を意識した予習と普通の予習の最大の違いは、授業で何をするのかをあらかじめ知った上で、知識をインプットすることにあります。また、「自分は何がわかりにくいのか」「何を質問すればよいのか」が授業前に明確になる点も大きなポイントです。
ここでは、中学生の教科書を使った通常の英語学習を例に、家庭でできる「反転授業型予習法」の具体的なやり方をご紹介します。高校生の場合も、時間はやや長くなりますが、ステップはほぼ同じです。
授業の終わりに、先生が次回の授業内容を予告してくれることが多いので、わからない場合は事前に確認しておくと良いでしょう。教科書だけでなく、プレゼンテーションやグループワークが予定されている場合でも、事前に目を通しておいた方がよい教材などを教えてもらいましょう。
① 新出単語やフレーズの意味を調べてノートに書く
教科書や次回の授業で使用する教材に出てくる新出単語や重要表現の意味を、電子辞書やオンライン辞書で調べてノートにまとめます。
⏱所要時間:約10分
② 文法解説の動画や文法説明サイトを見る
YouTubeなどで、次の単元の文法解説動画を探して視聴します。「中学英語 過去形」などのキーワードで検索すれば、10〜15分程度のわかりやすい動画が多数見つかります。
文法以外の授業(例:プレゼンテーションやスピーチ)でも、「中学 プレゼンのやり方」などのキーワードで解説動画や記事を見つけておくことで、授業の理解が格段に深まります。
⏱所要時間:約10〜15分
③ 課題をやってみる
新しい文法を学ぶ授業の場合は、教科書やワークブックの練習問題を解きましょう。できた文は声に出して読むことで、記憶の定着がより強まります。
プレゼンテーションやグループワークがある場合は、関連するテーマを調べておくと効果的です。下書きまで準備しておければ、より積極的に授業に参加できます。
間違えた問題や理解が不十分な箇所はチェックしておき、授業中に質問できるようにしておきましょう。
⏱所要時間:約10分
④ 教科書の本文を訳してノートに書く
次に学ぶ本文を自力で訳してみることで、読解力と構文理解が鍛えられます。意味が曖昧な部分には印をつけ、授業で確認できるようにしておきましょう。訳したあと、音読することも強くおすすめします。
⏱所要時間:約10〜15分
✅ 全体でおおよそ50分前後(高校生レベルなら1時間半程度)の学習になります。すべて完璧にやりきれなくても大丈夫。大切なのは「事前に知識を入れておく」ということ。途中まででも予習しておけば、授業の理解度が格段に上がります。
しかもこの方法で予習を行っておくと、授業後の宿題の時間が短くなり、「勉強時間が増えるわけではないのに成果が上がる」ようになります。
授業が楽しくなる!成績が伸びる!反転授業型予習はやって損なし
この「反転授業型予習法」を継続して実践することで、英語の授業は「ただ聞く時間」から「自分の力を試す時間」に変わります。授業への理解が深まり、自信もついてきて、結果的に英語の成績が着実にアップします。
もちろん、学校全体で反転授業を導入するのが理想ですが、まだ多くの学校では採用されていません。だからこそ、自分で実践できる人ほど、早く成果を出せるチャンスがあるのです。
まとめ:反転授業型予習法で、授業を「受ける」から「待ち受ける」学びへ
英語学習において、自宅での予習を重視する反転授業型学習は非常に効果的です。この方法は英語以外の教科にも応用が可能です。
実際に生徒たちから寄せられた声:
- 「授業がよくわかるようになった」
- 「単語や文法の定着が早くなった」
- 「意欲的に授業に参加できるようになった」
- 「先生の質問に答えられるようになった」
まずは1単元の予習から、ぜひ始めてみてください。自分の力で学ぶ楽しさを、きっと実感できるはずです。