【保存版】後悔しない留学の行き先選びのポイント【第4回】

ホームステイか、学校の寮か、ハウスシェアか?

留学生活の満足度を大きく左右する滞在方法の選択。今回は、ホームステイの特徴と注意点を見ていきましょう。

ホームステイの現実と課題

現実をお伝えすると、ホームステイを受け入れてくれる家の大半が、学生の受け入れを収入として見込んでいるということです。私が以前働いていた高校でホームステイを受け入れていたご家族は、学生を家におくことを前提に家のローンを組んでいるケースが多かったです。ごくまれに、「外国人を家に置いてみたい」という裕福なご家庭もありますが、本当に稀なケースです。ホストファミリーは学生から支払われるお金をできるだけ節約して生活している場合が多く、中学生や高校生は、ホームステイをするのがほとんどなので、かなり節約されたお弁当を持って学校に来る姿もよく見かけます。この件については、そのご家族のお子さんたちも同じものを食べていることが多いので、そういうものだと受け入れ、日本の家族のありがたさをしみじみと感じる良い機会だと捉えることもできるでしょう。

ホームステイで起こりがちな問題

ホームステイでは、さまざまな問題が起こる可能性があります。

  • 生活時間のずれ: 小さい子どもがいるホストファミリーを希望すると、子どもたちが早く寝るため、学生が遅く家に帰ってくるのを嫌がられることがあります。
  • プライバシーの侵害: 小さな子どもたちが、勝手に部屋に入ってきて、大切なものを持って行ったり、勉強の邪魔をしてきたりすることもあります。
  • 食事の好み: 食事も子どもが食べるものを中心になりがちです。(大人だけ別のものを用意してくれるところもあります。)
  • ペットの問題: 動物アレルギーがあったり動物が嫌いな人は、あらかじめホームステイの希望を伝えておくことはできますが、中にはペットを家族のように可愛がっていて、同じ食器やタオルを使っているというお宅もありました。(意外によくある話です。)全く気にならないのであれば良いのですが、このような理由ですぐにホームステイを変えたいと希望を出してくる学生さんもたくさんいます。

しかし、ホームステイを変えるのは、よほどの理由がない限り、即日変更は不可能です。時期によってはホストファミリーが不足していることもあり、変えてほしくても変えてもらえないという場合もあります。余談ですが、こちらがホストファミリーを選ぶばかりでなく、ホストファミリーの方から苦情が出ることもあり、これが繰り返されれば、受け入れ先がなくなり強制帰国というケースも稀にですが存在します。

ホストファミリーの都合に合わせる必要性

滞在スケジュールをホストファミリーの都合に合わせなければならないことがあります。ホストファミリーが旅行に行きたい時には、お金を払えば一緒に連れていってくれる場合もありますが、一般的にはよその家に一時的に滞在させられることがほとんどです。特にクリスマスを挟む休暇には、ホストファミリーは旅行に行ったり、普段会えない親戚が家に大勢集まったり(また、ホストファミリーが親戚に会いに行ったりするため)、家に人を置きたくないというホストファミリーが多く、初めからクリスマス時期は滞在できないことを条件とされることが多いです。まれに無料で豪華な旅行に同行させてもらえることがありますが、そういう家庭に当たるのは滅多にないと思っておきましょう。ホームステイで滞在することを選んだ学生は、日本に一時帰国するのが、長い夏休み期間かクリスマス休暇(北半球では1ヶ月くらいですが、南半球ではここが夏休みになるので2ヶ月くらいになります)が一般的です。

ホームステイを成功させるための心構え

ホームステイは、現地の文化や習慣を深く理解し、生きた英語を学ぶ絶好の機会です。しかし、それはお互いの「配慮」と「コミュニケーション」の上に成り立ちます。

  • 積極的にコミュニケーションを取る: 困ったことや疑問に思ったことがあれば、遠慮せずにホストファミリーに相談しましょう。言葉の壁があるかもしれませんが、伝えようとする姿勢が大切です。
  • 文化の違いを尊重する: 日本の常識が世界の常識ではありません。食習慣、生活習慣、価値観など、異なる文化に触れることを楽しみ、尊重する姿勢が、良好な関係を築く鍵となります。
  • 感謝の気持ちを伝える: どんなに小さなことでも、感謝の気持ちを伝えることで、ホストファミリーとの絆を深めることができます。
  • 自主的にお手伝いを申し出る:ホストファミリーが留学生に対して抱く不満の中で、最も多いのが、家で何も手伝わないということかもしれません。日本では、親が家事を全てこなしてくれる家庭が多いかもしれませんが、欧米では子どもたちが幼い頃から家のお手伝いをするのがごく一般的です。冷蔵庫に家族のお手伝い当番表が貼られている光景も珍しくありません。「お金を払っているのだから、自分はお客さんだ」と考えてしまうのは大きな間違いです。あなたは一時的にその家族の一員となるわけですから、積極的に家の手伝いを申し出る姿勢が大切です。

例えば、以下のようなお手伝いを申し出ることができるのではないでしょうか。

  • 配膳を手伝う
  • 使用した食器は食洗機に入れる、または手洗いする
  • 庭掃除を手伝う
  • ペット(犬など)の散歩に連れて行く
  • 小さい子どもの面倒を見る
  • 買い物について行って荷物を持つ
  • 車の掃除を手伝う
  • 洗濯物を取り入れる(アメリカでは外干しをしませんが、オーストラリア・ニュージーランドでは外に干します。)

これらは決して「偉いこと」ではなく、共同生活を送る上で「当たり前」の行動だと認識しましょう。また、部屋の掃除は自分で行うものであり、これはお手伝いとは少し意味合いが異なります。積極的に家庭に貢献することで、ホストファミリーとの関係がより良好になり、充実したホームステイ生活を送るための大切な一歩となるでしょう。

ホームステイは、留学生活の基盤となる大切な場所です。完璧なホストファミリーを求めるのではなく、与えられた環境の中でいかに前向きに、そして積極的に関わっていくかが、充実したホームステイ体験につながるでしょう。

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